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妊娠中の歯科治療について

　よくきかれることについてお答えします。

Q.妊娠に気づかず、歯科でレントゲンを撮ってしまいました。大丈夫ですか？

A.大丈夫です。歯科のレントゲンの放射線の量はごく少量ですし、部分的な歯のレントゲンの場合、お腹にあたる散乱線はゼロに近い量です。鉛のエプロンをつけていたなら、尚更心配されることはないでしょう。

歯科のレントゲンは妊婦さんの治療で撮影しても問題ないと思いますが、実際私が妊婦さんの治療で撮るかというと、できるだけ撮りません。それは、お腹の赤ちゃんに影響があるからではなく、妊婦さんは、大丈夫だといっても、どうしても心配してしまう人がいるからです。

妊娠中はいろんなことに敏感になったり、妊婦さんの心の中はデリケートな状態になったりします。妊婦さんの心配事を増やさないように、ということで撮影を避けることがあります。

もちろん、問題はありませんので、いつもの治療どおり必要だから撮影する、という歯医者さんがいてもいいと思います。

Q.治療で麻酔 を使っても大丈夫ですか？

A .大丈夫です。歯科の麻酔は部分的な麻酔ですし、極少量なので、お腹の赤ちゃんには影響はないです。

個人的には、虫歯を削るとき痛みを与えることのほうがストレスになると思って言いますので 、痛みを感じているのに我慢してもらって治療をするということ はしたくありありません。  ただ、上記のレントゲンと同じ理由で、患者さんの気持ちや要望をきいて、治療内容を決めるようにはしています。     

Q.妊娠中に歯科検診に行くべきですか？

A.妊娠前に定期的に通ってこられていたなら、そのペースで歯科に検診にきていただければいいと思います。妊婦さんは歯科検診にいきましょう！という奨励がされていますので、この機会に最近行ってなかったから、というのであれば、それもとてもいいことだと思います。なかなか出産後は通えないという方も多いようですので。                          

妊娠中はホルモンのバランスが変わり、妊娠性の歯肉炎になることがあります。また、つわりなどで歯磨きがおろそかになったり、たべづわりで不定期に食事をとることが多くなり、虫歯が増えてしまう人もいるようです。

さらに歯周病菌が早産を起こす原因になる、ということもわかってきています。歯周病かな？と思う人は歯科に通ってケアしてくださいね。

ちなみに昔言われていたような、赤ちゃんにカルシウムがとられて、歯がぼろぼろになる、ということはありません。

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